【楽曲解説】07_蘇州夜曲

みとせのりこの唱歌好き、大正昭和歌謡好きのせいも勿論ありますが、帝都という舞台に時代の空気を表すため1曲カヴァーをということで入れた曲。何曲か候補をあげた中から弘田さんが選んだ曲が「蘇州夜曲」でした。候補曲をアカペラで唄ったデモを送りつけて(笑)選んでもらったせいか、アレンジがついても出だしはアカペラに。アルバム中では帝都で人気の女優が吹き込んだレコォドがラジオから流れているような、そんなイメージで聴いて頂きたい曲です。(みとせ)

私にとってこの曲のアレンジはなぜか夏のイメージなのです。強い日差しによるコントラストの深い風景。暑さと気だるさ。でも建物や木の影は、ひんやりと涼しく、どこかの蓄音機から流れてくるこの曲に耳を傾けて「東洋のヴェニス」と呼ばれる水の都、蘇州の夜に思いを馳せるような。ちなみにカヴァー曲の候補「夜来香(イエライシャン)」とこの曲で迷ったのですが、アルバムの構成上スローでしっとりとしたものを入れたいなと思い、こちらを選びました。(弘田)