京都異界案内(三カ所だけ)

ヨルガの京都名古屋ツアーに際して、せっかく京都出身なので詳細な京都異界案内を。と思っていたのですが、今回は時間の都合で…
よく知っている自分の地元の三カ所だけご紹介させて下さい。観光を兼ねてライブにいらっしゃる方のご参考までに。

石峰寺:京都市伏見区深草石峰寺山町26
江戸時代中期の京都画壇を代表する画家「伊藤若冲」のお墓がある寺院。本堂の裏山、木漏れ日の揺れる竹林の中には、若冲が下絵を描いたという五百羅漢の石仏群が点在します。長年の風化でより趣深く、時の流れが俗世とは異なる静謐な空間、風景です。五百羅漢は撮影禁止なのでご注意を。京阪深草駅から徒歩10分ほど。ちなみにここから伏見稲荷まで京阪で1駅、徒歩10分ほどです。

伏見稲荷大社:京都市伏見区深草藪之内町68
観光名所なのでそれなりに混雑しているかと思いますが、有名な千本鳥居は、まさしく異界の美しさ。稲荷山を登っていきますと四つ辻の辺りから人は減って来ます。四つ辻にはお茶屋があったり、展望もよく空気も綺麗です。山頂までは1時間半ほどの登山で、清少納言が「枕草子」で稲荷山登山に挑戦したことを書いていますが、彼女は途中でギブアップしてしまったそうで。スニーカー推奨です。暗くなってからは、ぼんぼりの灯りだけで千本鳥居をくぐり進んでいく、まさに異界の雰囲気ですよ。無印ヨルガの「狐月-キツネツキ-」を歌いながらぜひ。

光明院:京都市東山区本町15−809
紅葉の絶景で知られる臨済宗総本山、京都最大の伽藍、東福寺 ”の周辺に設けられた小寺院”が「光明院」です。光明院は苔庭の美しさから「虹の苔寺」とも呼ばれています。白砂は海を表し、苔に配置された小石は波飛沫を表すそうで、現世を越えたミニマルな宇宙とも思えるような庭園の美しさは、異界を訪れた感覚にさせてくれます。京阪の伏見稲荷駅から2駅ですが、本町通を伏見人形(土人形の元祖、ユーモラスで民俗的な美しさ)のお店のディスプレイなどを見ながらテクテク歩くと20分ほどで着きますので、元気でしたら徒歩での散策もおすすめ。